月刊グラフィア 2021年7月号
地図と位置情報を中心としたニュースサイト「GeoNews」の協力を受けて、2021年6月に掲載したニュースの中から厳選した5つの話題をピックアップして紹介します。
1. Yahoo! MAPアプリとYahoo! JAPANアプリ、新型コロナワクチンの接種予約が開始されたらプッシュ通知する機能を提供開始
ヤフー株式会社(Yahoo! JAPAN)は、スマートフォン向け「Yahoo! MAP」アプリおよび「Yahoo! JAPAN」アプリにて、医療機関や自治体などが運営する新型コロナワクチン接種施設で新型コロナワクチン接種の予約が開始された場合にプッシュ通知で知らせる機能を提供開始しました。
Yahoo! MAPアプリでは、接種施設までのルート検索を行える機能「新型コロナワクチンマップ」にて、各ワクチン接種施設のワクチン接種の予約状況を確認し、プッシュ通知を受け取れるように設定できます。
また、予約を希望する施設を選択し、表示される予約方法をタップすると、予約サイトなどに画面が遷移して予約も行えます。
2. 古地図アプリ「大江戸今昔めぐり」が対応エリアを拡大、第一弾は川越市と静岡市
株式会社フジテレビジョン、株式会社ビーマップ、有限会社菁映社の3社で構成される大江戸今昔めぐり製作委員会は、スマートフォン向け古地図アプリ「大江戸今昔めぐり」の対応エリアを拡大すると発表しました。同アプリは、江戸末期の古地図を完全描き起こしで再現した古地図アプリで、現代の地図と違和感なく重ねられるのが特徴です。エリア拡大の第一弾は川越市と静岡市(駿府)で、川越市の古地図は製作委員会が基本地図を作成し、株式会社櫻井印刷所が詳細地図を作成します。静岡市については製作委員会が基本地図を作成した上で、古地図ファンにその地図のキャプチャー画像と詳細情報をアップロードしてもらうことで地図を完成させる予定です。
3. 「地図マピオン」iOS版に地図上の文字のサイズを拡大できる機能が追加
株式会社ONE COMPATHは、地図アプリ「地図マピオン」のiOS版をアップデートし、地図上の文字サイズを拡大表示する機能を追加しました。注記(地図上の店名や道路を示す文字)のサイズを4段階で最大2倍まで拡大表示することが可能で、従来の文字サイズから2倍まで、4パターンの中から選択可能です。文字サイズの拡大が可能な注記は、建物名、施設・敷地名、道路名(通り名)、駅名、主要観光地名、信号交差点名、地図記号、コンビニやレストラン等の企業アイコンなどです。
4. MIERUNE、国土地理院の標高タイルを可視化するQGISプラグインを無償公開
株式会社MIERUNEは、国土地理院が提供する標高タイルをGeoTIFFにインポートして可視化するQGISプラグインソフト「ElevationTile4JP」を無償公開しました。同プラグインは、QGISにインストールすることにより、国土地理院のサイト(基盤地図情報)からダウンロードしたDEM(数値標高モデル)を地図上に可視化できるソフトウェアです。WindowsでもMacでも利用可能で、ソースコードはMIERUNEのGitHubリポジトリにて確認できます。プラグイン本体はプラグインのダウンロードページからダウンロードできるほか、QGIS本体から検索してダウンロードすることも可能です。
5. ヤマップ、トレイルランナーの位置情報を可視化して大会運営を支援する「YAMAPトラッキングシステム」を提供開始
株式会社ヤマップは、トレイルランナーの位置情報を集約・可視化し、トレイルランニング大会の安全な運営を支援するサービス「YAMAPトラッキングシステム」を提供開始しました。同サービスは、電波の届かない山の中でも現在地がわかる「大会専用のコース地図」と、選手の位置情報が分かる「トラッキングシステム」をセットで提供し、トレイルランニング大会の安全な運営を支援するサービスです。大会主催者は選手や運営スタッフの位置を地図上で確認し、有事の際に迅速で適切な救助活動を行えます。
記事協力:GeoNews