ジオ業界の動向をまとめてチェック!ジオ専業ライター片岡氏が選ぶ「ジオ界 10大ニュース 2024」を発表

地図や位置情報に関する国内の最新ニュースを配信する「GeoNews」主宰ジオ専門ライターの片岡義明氏が、地図や位置情報などジオ業界に関する興味深いニュースを選出する「ジオ界 10大ニュース」を発表します。

ジオ界 10大ニュース 2024

今回は前回発表に続き、2023年度(2023年4月1日〜2024年月31日)の期間を対象としました。前回のジオ界 10大ニュースはこちらをご覧ください。

ジオ専業ライター片岡義明氏が選ぶ「ジオ界 10大ニュース 2023」を発表!
https://graphia.jp/article/2023/04/21/745/

第10位:自動配送ロボットが実用化

Uber Eatsの自動配送ロボット

2023年4月に施行された改正道路交通法によって自動配送ロボットの公道走行が解禁となり、2024年3月には東京都内の一部地域においてUber Eatsがロボットデリバリーサービスを提供開始しました。Uber Eatsによるロボットデリバリーサービスは米国に続き世界2カ国目で、自律走行ロボットにはCartken社のModel Cを採用しています。

このデリバリーロボットは最高時速5.4kmで、道路交通法に定められた「遠隔操作型小型車」として歩道などを走行します。自律走行機能に加えて遠隔操作機能も備えており、カメラを通じて取得される映像には人物に個人を特定できないようにマスク処理を施すことで通行人のプライバシーに配慮しています。ロボット内部には断熱性のある約27Lの積載スペースを備えており、配達中も料理などを適切な温度に保つことが可能です。ロボットはGPSおよび地図をもとに自己位置を取得し、走行中のロボットの位置や到着予測時間をアプリで確認できます。

自動配送ロボットについては、3次元空間を立方体で区切ってIDを付けて位置を特定する“空間ID”を活用する取り組みも進められており、ダイナミックマッププラットフォームとソフトバンク、ビーブリッジの3社が自律走行ロボットとARナビゲーションアプリの実証実験においてデータ共有に空間IDを活用したほか、DATAFLUCTが空間IDを活用して建物内部の混雑状況を予測し、ロボット走行ルートを決定する検証を行うなど、さまざまな調査研究が行われています。

自動配送ロボットは2024年問題に悩む物流業界にとって助けとなる可能性があり、経済産業省は導入の促進を目的に「自動配送ロボット活用の手引き」を2024年2月に策定しました。今後はフードデリバリーだけでなくさまざまな分野において利用が広がる可能性があります。

Uber Eatsによる発表資料
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/robot-delivery-launch/

ダイナミックマッププラットフォーム/ソフトバンク/ビーブリッジによる発表資料
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2023/20230425_01/

DATAFLUCTによる発表資料
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000046062.html

自動配送ロボット活用の手引き(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/economy/distribution/deliveryrobot/guidance.html

第9位:国土地理院、1mメッシュの高解像度な地形データを11月30日に提供開始

陰影段彩表示での見え方の違い(画像出典:国土地理院

国土地理院は、解像度が1mの高解像度な地形データ「基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)」を2023年11月30日に提供開始しました。同院は2008年から航空レーザー測量データを基にした「基盤地図情報(数値標高モデル)5mメッシュ(標高)」を整備・提供してきましたが、近年、高解像度の標高データへの需要が高まっていることに加えて、航空レーザー測量機器の性能も向上していることから、今後は5mメッシュ(標高)と並行して、より高解像度な1mメッシュ(標高)の整備も進めていく方針とのことです。

1mメッシュ(標高)は5mメッシュ(標高)に比べて25倍の標高点密度を持ち、細かな起伏の表現力が増すため、より精度の高いシミュレーションが可能となり、ハザードマップの浸水想定や土砂災害警戒箇所の抽出精度の向上などが期待されます。11月30日に提供を開始する範囲は、国土地理院が2020年度に実施した航空レーザー測量データをもとにした東北地方太平洋沿岸部の約2,000平方kmで、今後も航空レーザ測量データが得られた地域で整備していく予定です。

また、国土地理院は2023年度の補正予算にて「3次元地図の整備・流通に向けた環境整備」を提案しており、電子国土基本図について更新頻度および機械可読性の向上を図るとともに、国土全域を対象として3次元地図データ化も進めていく方針で、今後は点群データも提供する方針です。

国土地理院による発表資料
https://www.gsi.go.jp/gazochosa/gazochosa61002.html

第8位:住所正規化サービスが続々とリリース

クイック住所変換

2023年6月、マイナンバーカードに記載される住所に関する河野太郎大臣の発言により、住所の正規化に関する問題について世間から注目が集まりましたが、2023年度は住所正規化の新サービスも数多く登場しました。

アグレックスは2023年6月、住所の正規化を行う「住所クリーニングサービス」の無料診断を開始しました。同サービスは顧客が保有する住所データから住所表記のゆれを抽出して正規化を行うサービスで、アグレックスの全国住所マスター「ADDRESS」を用いており、国土地理協会にて収集した住所表記をベースに独自の判定ロジックをかけあわせて住所の正規化を行うことができます。

Geoloniaは2023年8月、住所正規化および緯度・経度の追加サービス「クイック住所変換」を提供開始しました。同サービスは、住所データの表記ゆれや座標化を行えるサービスで、表記ゆれが起きている住所を含むExcelファイルやCSVファイルをアップロードすると、統一されたフォーマットの表記に変換した正規化済みの住所と、座標が付与されたデータをダウンロードできます。全国の住所を網羅し、継続的に更新するデータとして同社が公開した「Geolonia 住所データ」を利用しており、テストデータでの実績として約98%の精度で正規化を行えます。

マップルも、住所表記ゆれを解消し、住所文字列を階層別に分割整理する専用ツール「アドレスクレンジングツール」を2023年8月に提供しました。同社が従来提供していた「アドレスマッチングツール」は住所正規化に加えてジオコーディングやリバースジオコーディングの昨日も含まれており、住所正規化のみを必要とする事業者にとってはオーバースペックとなっていたため、住所正規化に機能を特化した「アドレスクレンジングツール」を製品化しました。同ツールはインストール型のアプリケーションとなっているため、大量に情報を処理する場合でも料金を気にせず利用できます。

オプスデータ株式会社は2023年11月、AIを活用した住所正規化サービス「Opsdata Normalizer」を提供開始しました。同サービスは表記ゆれのある住所の統一や誤字・脱字の補正、京都府の通り名の判別、建物名・階数・部屋番号の判別などを行えます。無料のフリープランでは1ファイルあたり10行までとなっており、このほか有料のエンタープライズプランも提供しています。

住所クリーニングサービス
https://www.agrex.co.jp/service/detail/address-cleaning.html

クイック住所変換
https://quicknja.com/

アドレスクレンジングツール
https://mapple.com/products/system-addcleansing/

Opsdata Normalizer
https://normalizer.opsdata.co.jp/

第7位:昔の日本を現代のデザインで再現した「れきちず」が話題に

れきちず

現代の地図デザインで江戸時代の日本を表した「れきちず」のベータ版が2023年8月に公開され、大きな話題を呼びました。同サイトは昔の日本を馴染みのある現代風のデザインで再現したウェブ地図で、江戸時代の門や橋、寺社などのランドマークは種別ごとのアイコンで表現しています。街道は五街道とその他で別の色を使用し、街道沿いに宿場町のアイコンを配置しています。

船の航路についても海上に点線で描かれていて、どの港とどの港を船が行き交っていたのか分かるようになっています。名称についても、例えば江戸城なら「御城」、隅田川なら「大川」と昔の呼び名が使われています。れきちずの開発者は、QGISのソリューション開発や、地図開発プラットフォーム「MapTiler」などを提供するMIERUNEのデザイナー、加藤創さん(Xアカウント名:地図とかデザインとか @chizutodesign)で、個人のプロジェクトとして運営していましたが、2024年以降はMIERUNEのサポートを受けて運用することになりました。

れきちず
https://rekichizu.jp/

第6位:みちびきの“11機体制”検討を開始

みちびき初号機後継機(出典:みちびきウェブサイト

2023年6月に閣議決定された新たな宇宙基本計画によると、準天頂衛星システム「みちびき」については、持続測位を可能とする7機体制の構築に向けて、H3ロケットの開発状況を踏まえて2023年度から2024年度にかけて順次衛星を打ち上げて開発・整備を進め、自動運転や農業、交通・物流、建設などさまざまな分野における利活用促進に向けて必要な支援策や環境整備などに関する施策を検討・実施すると記されています。

また、7機体制確立以降については、測位サービスの安定供給を目的としたバックアップ機能の強化や利用可能領域の拡大のため、コスト縮減などを図りつつ7機体制から11機体制に向けての検討・開発に着手することも記載されました。

みちびきにはGPSよりも高精度に測位できるSLAS(サブメータ級測位補強サービス)やCLAS(センチメータ級測位補強サービス)などの機能があり、近年は精度の高いCLASに対応した受信機の小型軽量化・低価格化が進み、ドローンや自動車などへの搭載が進んでいます。また、海外向け⾼精度測位サービス(MADOCA−PPP)やセキュリティ対策のための信号認証機能など新しいサービスの提供も予定されており、今後も活用が広がっていくと思われます。

みちびき(準天頂衛星システム)公式サイト
https://qzss.go.jp/

第5位:位置情報ゲームが続々公開、有名タイトルがリリース

信長の野望 出陣(画像出典:mapbox

2023年度は、有名なゲームシリーズやキャラクターを題材にした位置情報ゲームの新タイトルが多くリリースされました。

コーエーテクモゲームスは2023年8月、位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」を正式に提供開始しました。同作品は、実際に歩くことで自分の領地を拡大していく位置情報ゲームで、現実の地図上に城や施設、武将たちが登場し、実際に戦国の世を歩いているかのような体験を楽しめます。武将の育成や内政による国力の強化など、歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」シリーズらしい要素も充実しています。

カプコンも「モンスターハンター」シリーズのスマートフォン向けゲーム「Monster Hunter Now」を2023年9月に提供開始しました。同ゲームはNianticが開発・配信を行っており、プレイヤーはハンターとなり、現実世界に登場するモンスターを狩る冒険を楽しめます。ハンター同士で力を合わせて狩猟したり、アプリを閉じている間に出会ったモンスターを空き時間に狩猟したりすることもできます。

フィンランドのTribered Oyは、位置情報ゲーム「Moomin Move」の正式版を2023年10月に提供開始しました。同ゲームは、実際に歩くことでムーミンのキャラクターに出会ったり、宝箱を探して珍しいアイテムを収集したりできるゲームで、多彩なムーミンのキャラクターと友達になることができます。正式版ではムーミンバレーのデコレーション機能など新たな要素を追加しています。

信長の野望 出陣
https://www.gamecity.ne.jp/nobunaga_shutsujin/

Monster Hunter Now
https://monsterhunternow.com/ja

Moomin Move
https://moominmove.jp/

第4位:地理空間情報の分野で生成AIを活用したサービスが登場

MapGPT(画像出典:mapbox

2023年度は生成AIが大きな注目を集めました。地図・位置情報の分野にも生成AIを活用した新しいサービスが登場しました。

Mapboxは2023年10月、カスタマイズされた音声アシスタントを作成できる会話AIソリューション「MapGPT」を提供開始しました。同ソリューションでは、Mapboxが提供する交通状況や店舗情報など位置情報サービスと、ドライバーの現在地や目的地、周囲の状況などリアルタイムで取得される情報を組み合わせることにより、従来の音声アシスタントよりも優れた理解力とレコメンド機能を実現します。自動車メーカーは、音声アシスタントに使用する大規模言語モデル(LLM)のほか、参照する情報ソースや実行させるアクション、音声、アバター、性格、ウェイクワードなどさまざまな要素をカスタマイズできます。

ナイトレイは2023年12月、人流データと生成AIを掛け合わせた新サービス「CITY INSIGHT Copilot(シティインサイト コパイロット)」のクローズドベータテスト(CBT)を開始しました。同サービスは、生成AIに人流データを読み込ませることにより、既存の人流データ分析サービスでは得ることが難しかった示唆や、コンサルティングサービスでしか得ることができなかった傾向分析やアクションプランなどをスピーディーかつ手軽に得られます。

ナイトレイの独自技術で収集・解析したSNS解析データを取り込んでいるため、クチコミや人気施設ランキングなどの結果を反映させることができます。一般的な生成AIと異なり、会話履歴などを生成AIの学習に使用しないため、セキュリティにも配慮した設計となっています。

クロスロケーションズ株式会社は2024年2月、自社開発製品への生成AIの実装を開始し、その第一弾として人流データ分析プラットフォーム「Location AI Platform(LAP)」に新機能「LAP AIチャット with GPT-3.5 Turbo」を追加しました。同機能は、サービス操作に迷った際や24時間対応が求められる状況において、AIチャットを利用できる機能です。

従来のヘルプページやカスタマーサポートへの問い合わせだけでなく、AIに直接問い合わせることにより、操作に関する不明点を迅速に解消できます。LAPはアカウント数の制限なく利用可能なため、複数の部門にまたがって利用されるケースが多く、利用企業にとっては社内教育のコストを軽減できます。同社は今後もLAPへの生成AIの実装を進めていく予定で、LAP以外の製品についても生成AIを実装していく方針です。

MapGPT
https://www.mapbox.jp/news/mediarelease-20231004

CITY INSIGHT Copilot
https://nightley.jp/archives/15292/

Location AI Platform
https://www.x-locations.com/service/lap/

第3位:登記所備付地図に関連したサービスが続々公開

「MAPPLE法務局地図ビューア」で不動産登記情報(土地)を取得可能に

2023年1月に法務省が全国の法務局の登記所で使われている地図データをデータ流通支援プラットフォーム「G空間情報センター」にて無償で一般公開したことを受けて、このデータを活用したさまざまなサービスが登場しました。昨年の10大ニュースでもこの話題をお伝えしましたが、その後も新サービスの提供開始や機能強化のニュースが続いています。

2023年4月にはViila Technologiesが地図上で地番情報を確認・検索できるウェブサービス「地番サーチ」を提供開始したほか、ガンマソフトが登記所備付地図データを視覚化した「公図ビューアfor登記所備付地図データ」を提供開始しました。

また、登記所備付地図データを地図上に可視化する「MAPPLE法務局地図ビューア」を2023年2月に公開したマップルも、同年7月に発売した地図ソフト「スーパーマップル・デジタル24」に法務省登記所備付地図データを取り込む機能を追加したほか、MAPPLE法務局地図ビューアでは不動産登記情報(土地)の取得機能を9月に追加しました。このほか、マプリィが2023年10月に無料公開した「森林マップ」にも登記所備付地図データに対応するなど、さまざまなサービスやソフトウェアが登記所備付地図データへの対応を図っています。

登記所備付地図データは2023年1月に公開された2022年版データに続いて、2023年8月31日には2023年版、2024年4月15日には2024年2月時点の地図データを抽出した2024年版も公開されました。G空間情報センターでは、従来のXML形式だけでなく、GeoJSONやシェープファイル形式での提供も2023年4月13日に開始し、以前に比べて扱いやすくなっているため、今後もさまざまな分野で同データの活用が進むと思われます。

公図ビューアfor登記所備付地図データ
https://kouzuviewer.com/

MAPPLE法務局地図ビューア
https://labs.mapple.com/mapplexml.html

森林マップ
https://mapry.co.jp/map/

G空間情報センター
https://front.geospatial.jp/

第2位:コロナ禍明けにより人流データ活用が促進、新サービス続々登場

KDDI Location Analyzer(訪日外国人版)Powered by NAVITIME(出典:技研商事インターナショナル

コロナ禍明けにより人出が多くなった2023年度は、人流データ分析サービスの機能強化や新サービスの提供開始のニュースが増えました。

ナビタイムジャパンとKDDIはインバウンド対応の人流分析ダッシュボードサービス「KDDI Location Analyzer(訪日外国人版)Powered by NAVITIME」を2023年10月に提供開始しました。同サービスは、ナビタイムジャパンの訪日外国人向け経路検索・観光案内アプリ「Japan Travel by NAVITIME」から利用者の同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートをもとに、20の国・地域別にインバウンドの人流・動態分析を行えるサービスで、日本人と訪日外国人の動態の差を踏まえた地域や施設単位での導線設計や、観光地における国籍別の周遊ルート設定など、きめ細やかなインバウンドの人流・動態分析を行えます。

クロスロケーションズは、オンライン登録で人流データを分析できるクラウドサービス「人流アナリティクス」のスペシャル版「人流アナリティクス ツーリズム」を2023年6月に提供開始しました。同サービスは、これまでの人流速報分析機能に加えて、観光スポットやイベント会場などの人流がわかる分析機能を追加したサービスで、観光地に訪れた来訪者がどの都道府県や市区町村から来ているかをランキング表示できる「都道府県別来訪比率」や「市区町村別来訪比率」などの新機能を追加しており、どの都道府県や市区町村からの来訪比率が高いのかをデータで把握することができます。

また、ゴーガも「モバイル空間統計」や「KDDI Location Data」、「Agoop 流動人口データ」、「全国うごき統計」、「BizXaaS MaP人流分析データ」などさまざまな位置情報ビッグデータを分析できるプラットフォーム「GOGA GIS」を2023年8月に提供開始しました。

KDDI Location Analyzer(訪日外国人版)Powered by NAVITIME
https://www.giken.co.jp/service/kla/inbound/

人流アナリティクス ツーリズム
https://www.x-locations.com/service/jinryu-analytics-tourism/

GOGA GIS
https://www.goga.co.jp/products/gogagis/

第1位:3D点群データがさまざまな都道府県で公開

大阪府が公開した点群データを使って作成した立体図

2023年度は都道府県による3D点群データのオープンデータ化が進みました。3D点群データとは、X, Y, Zの3次元位置情報と色情報を持つ点の集合で、LiDARを搭載した航空機やドローン、モービルマッピングシステム(MMS)、地上型レーザースキャナーなどにより取得します。

2023年度は、東京都や大阪府、広島県、長崎県などさまざまな都道府県が点群データを公開しました。東京都は「デジタルツイン実現プロジェクト」の一環として2022年度から都内全域のデータ取得・整備を開始し、2023年9月には多摩・島しょ地域の点群データをオープンデータとして公開しました。また、大阪府も2024年2月に、府内の地形などの形状を表した点群データをG空間情報センターにて公開しました。

長崎県は2023年3月に長崎地区の点群データを公開し、2023年8月には県内のほぼ全域の点群データを「オープンナガサキ」というWebサイトでオープンデータとして公開しました。広島県も2023年12月に一部地域を除いて県内の点群データを「DOBOX」サイトにて公開しています。このほか、和歌山県も2023年3月に県域の約65%に及ぶ点群データを3D Webビューアーとともに公開しました。

都道府県は3D点群データを整備・公開することにより、都市のデジタルツインや防災、工事完成データの管理、インフラ施設の点検・管理、まちづくりなどさまざまな用途への活用を見込んでいます。

東京都
https://info.tokyo-digitaltwin.metro.tokyo.lg.jp/

大阪府
https://www.geospatial.jp/ckan/organization/osakapref-smc

長崎県
https://opennagasaki.nerc.or.jp

広島県
https://hiroshima-dobox.jp/

和歌山県
https://wakayamaken.geocloud.jp/mp/22

片岡氏のコメント

2023年度はコロナ禍明けとなり、人流データ分析の新サービスが増えたほか、デジタルツインの取り組みの一環として3D点群データも各地の自治体から公開されました。生成AIや自動配送ロボットなど新技術に関連した話題も多く、これらの技術が今後どのように進化していくか注目されます。

URL

ジオ専業ライター片岡義明氏が選ぶ「ジオ界 10大ニュース 2023」を発表!
https://graphia.jp/article/2023/04/21/745/

ジオ専業ライターが選ぶ「ジオ界 10大ニュース」イベントレポート
https://graphia.jp/article/2022/06/01/528/

【ジオ展2021】ジオ専業ライターが選ぶ「ジオ界 10大ニュース」イベントレポート
https://graphia.jp/article/2021/04/27/187/

ジオ専業ライターが選ぶ「ジオ界 10大ニュース」イベントレポート
https://blog.geolonia.com/2020/11/27/geoten2020.html

GeoNews – 地図と位置情報のニュースを中心とした情報サイト
https://geo-news.jp/

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