月刊グラフィア 2024年5月号
地図と位置情報を中心としたニュースサイト「GeoNews」の協力を受けて、2024年4月に掲載したニュースの中から厳選した5つの話題をピックアップして紹介します。
国土交通省、不動産に関するオープンデータを閲覧できる「不動産情報ライブラリ」を公開
国土交通省は4月1日、不動産に関するオープンデータを閲覧できるウェブサイト「不動産情報ライブラリ」を公開しました。
同サイトは、国や地方自治体などが公開する不動産に関するオープンデータなどの情報を集約し、地図上に重ねて可視化できるサイトです。背景地図はゼンリン製の地図と国土地理院地図を切り替えることが可能で、不動産の価格情報や地形情報、防災情報、周辺施設情報、都市計画情報、人口情報などさまざまなデータを用意しています。
掲載している情報はAPIとして無償公開します。APIを利用する場合は申請ページより申し込むことで利用可能となります。
法務省、登記所備付地図データの2024年版を公開
法務省は4月15日、登記所備付地図データの2024年版を、地理空間情報のデータ流通支援プラットフォーム「G空間情報センター」にて公開しました。
登記所備付地図データは、法務局でコンピュータシステムによる事務処理を行うための地図情報システムに入っている地図データで、地図XMLフォーマットで提供されています。
今回公開した2024年版は、2024年1~2月に整備した分で、都道府県別ダウンロードリンクよりダウンロードサイトにアクセスし、G空間情報センターにログインすることでダウンロードできます。法務省はこれまで2023年1月に2022年版、2023年8月に2023年版を公開しており、今回で3回目の更新となります。
全国の犯罪情報を地図上で確認できる防犯マップアプリ「警戒LIVE24」がリリース
Borzoi AI株式会社は4月1日、iOS向け防犯マップアプリ「警戒LIVE24」を提供開始しました。
同アプリは、全国の事件や犯罪情報を地図上で確認できるアプリです。公共機関からの情報源によるテキストベースの犯罪関連情報を、AIを用いて事案の種別や分類、発生場所の緯度経度情報への変換、発生日時の解析などを行った上で地図上に表示します。
また、位置情報をもとに現在地周辺で発生した事件や犯罪をリアルタイムに通知する機能も備えています。地図表示および通知機能では、入手したい情報のカテゴリをカスタマイズすることにより、必要な情報のみを受け取れます。地図表示機能は最大で48時間以内に発生した事案のみを表示することが可能で、通知機能は通知を受けたい事案の発生場所の現在地からの距離を指定できます。
LINEヤフー、「Yahoo!乗換案内」iOS版の有料オプション機能を提供開始
LINEヤフー株式会社は4月23日、「Yahoo!乗換案内」のiOS版において有料オプション機能「Yahoo!乗換案内プラス」を提供開始しました。
同機能は、従来の検索条件に加えて、さらに細かい設定項目を追加し、より自分に合った条件でルート検索を行える機能です。月額150円(税込)で利用可能で、初回登録後には1週間の無料トライアル期間が設けられています。
提供する機能は、よく使う路線や徒歩時間などを設定し、自分好みのルートが検索しやすくなる「カスタムタブ」、電車を使わない移動向けの「バスのみルート検索」、「のぞみ」「はやぶさ」「こまち」「みずほ」を利用しないルート検索ができる「こだま・ひかり検索」、ルート表示数が増えることで検索結果が見やすくなる「広告非表示」の4つです。
カスタムタブは、検索結果画面の上部に「早(時間順)」「楽(乗換回数順)」「安(料金順)」に加えて「カスタム順」が追加され、これをタップすると自分に合った条件を細かく選べる「カスタム設定」が可能となり、「フィルタ条件」で乗り換えたい路線や徒歩時間を設定することで自分好みの乗換ルートが検索結果の上部に表示されやすくなります。
ナビタイムジャパン、「渋滞情報マップ by NAVITIME」にてIC間所要時間の表示機能を提供開始
株式会社ナビタイムジャパンは4月25日、道路交通情報に特化したアプリ「渋滞情報マップ by NAVITIME」にて、ゴールデンウィークの渋滞対策機能として、渋滞情報を考慮したIC間の通過予想時間を表示する「IC間所要時間」表示機能を提供開始しました。
同機能は、高速道路の「渋滞マップ」上に、IC間ごとの通過にかかる予想所要時間を表示する機能です。リアルタイムの渋滞情報を考慮しており、出かける前の計画やルート変更の意思決定時に役立てられます。
同機能はこれまでも渋滞・混雑の有無を表示していたが、渋滞の度合いまでは表現できていませんでした。今回の新機能により、通過にかかる予想所要時間を表示することで、目の前の渋滞をこのまま通過すべきなのか、それとも一度一般道に降りるべきなのか、といった判断をする上での参考にすることができます。
また、同アプリでは、全国の渋滞が発生しやすい地点のライブカメラ動画が見られる「渋滞ライブカメラ」機能のデータも拡充し、関東を中心に11カ所のライブカメラデータを追加します。
さらに同アプリでは、5月6日までの期間に、年額コースの新規入会20%割引キャンペーンも実施します。
記事協力:GeoNews