国土交通省、アイデアの拾い上げやユーザーコミュニティ構築を目的とした新サイト「地理空間情報課ラボ」を立ち上げ、Geolonia協力

国土交通省地理空間情報課は11月22日新たなウェブサイト「地理空間情報課ラボ」を開設しました。Geoloniaはこの企画のウェブ制作などを実施しています。

地理空間情報課ラボ

地理空間情報課ラボは、地理空間情報に関する最新動向や先進技術、従来の手法によらない新たなアイデアを政策に採り入れることを目的としたウェブサイトで、幅広い分野からのアイデアの拾い上げや産学官のユーザーコミュニティの構築を目指しています。

同サイトで提供するコンテンツは、以下の2つです。

■地理空間情報課の実験的取組紹介

地理空間情報課では、技術動向や社会のニーズを踏まえて、実証実験などさまざまな実験的取組や先進的取組を行っており、このコーナーでは、このような取組について担当職員が情報発信を行います。従来のように報告書の形で結果のみを公開するのではなく、その検討過程をお知らせすることで幅広く役立ててもらうほか、検討過程において生じた課題を共有することで知見を集めるなど、地理空間情報課とユーザーの双方向のコミュニケーションを図る場として活用できます。

現在、情報発信を行っている取組は以下の通りです。それぞれの項目について、取組の背景や概要、更新情報のほか、地理空間情報課の担当官にコメントを送信できる投稿フォームも用意されています。

▲筆界及び不動産登記情報データ関係

  • 不動産登記ベースレジストリの利活用検討
  • 筆界データ活用実証

▲国土数値情報及び人流データ関係

  • AI等の先進技術を用いた国土数値情報整備手法の高度化検討
  • 国土数値情報トイデータセット
  • 国土数値情報のベクトルタイル化検証
  • 三次元人流データの活用検討
  • 国土交通省 地理空間情報データチャレンジ
  • 国土数値情報及び人流データの利活用事例収集

▲地理空間情報の連携関係

  • 地理空間情報データ連携環境の構築に向けた予備的調査

地理空間情報課の実験的取組紹介
取組の詳細

■GeoSynergy Linkage Hub(データ連携に関する課題解決アイデア募集企画)

多様な地理空間情報を連携させる必要性が高まっている一方、地理空間情報は位置情報の付与方法やデータ形式などが多様であるため、情報の連携が困難であることが課題となっています。このような状況の中、地理空間情報課では地理空間情報を正確かつ容易に連携させる環境の構築に取り組んでおり、その一環としてデータ連携に関する課題解決アイデアを募集する企画「GeoSynergy Linkage Hub」を実施します。

GeoSynergy Linkage Hubでは、地理空間情報課によるデータ連携環境の構築過程において生じた課題を問題形式で出題し、産学官の多様な人材から課題解決のアイデアを募集します。優れたアイデアについては地理空間情報課ラボが認定し、同課が構築するデータ連携環境において採用される場合もあります。今年度はプレ実証として、2024年11月22日(金)~12月27日(金)までと、2025年1月6日(月)~1月31日(金)までの2回にわたって募集を行う予定です。

アイデア募集中のテーマは以下の通りです。

▲Q1.不動産情報ライブラリ

「地価公示及び地価調査の箇所の同一地点判定時の精度を高めるために、追加するべき項目とは?」

▲Q2.データ連携手法

「データを空間結合もしくは属性情報を用いて正確かつ扱いやすい形で結びつける手法とは?」

▲Q3.不動産登記ベースレジストリ

「不動産登記データと分譲マンション実態調査データをブリッジするデータは?」

▲Q4.データ連携手法

「主キーや空間結合によらないデータ連携手法/データ連携を容易にする手法は?」

▲Q5.建物へのIDの付番

「位置情報を基にしたIDを作成する場合に、ID自体のデータ量を抑えつつ、かつ建物毎にユニークなIDを付番するには?」

応募資格は、地理空間情報のデータ連携に資するアイデアをお持ちの個人・団体で、年齢・性別・国籍を問わず誰でも応募が可能です。集まったアイデアについてはスペシャルサポーターによる評価を実施し、2025年2月~3月に結果が発表される予定です。

GeoSynergy Linkage Hub
アイデア募集中のお題

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